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ゲーミングノートをおすすめしない理由|デスクトップとの違い

2020年5月29日

ゲーミングノートをおすすめしない理由

ゲーミングノートはおすすめしない。

これは半分正解で半分間違いになりました。

正しくは「ゲーミングノートをおすすめはしないが、ダメでもない」ですね。

同じようですが、ちょっと違います。

何がどう違うのか、「ゲーミングノートはおすすめしない」と言われる理由について詳しく見ていきましょう。

> ゲーミングPCとは?普通のパソコンとの違いと必要性

ゲーミングノートはおすすめしないと言われる理由

ゲーミングノートはおすすめしないと言われる理由は以下の3つ。

デメリット

  • コスパが良くない(デスクトップと比べて)
  • 排熱性が悪い(デスクトップと比べて)
  • パーツ性能が低い(デスクトップと比べて)

デスクトップと比べてのデメリットが「ゲーミングノートはおすすめしない」と言われる理由です。

かつてゲーミングノートPCは超高額なのに性能が低く、酷評されていた時代があり、その名残が今も残っています。

しかしゲーミングノートが欲しい人とデスクトップが欲しい人は、ライフスタイルが全然違います。

使い方が違うため、そもそも比べる事自体がナンセンスなのです。

ゲーミングノートはおすすめしないと言われるデメリット3つをもう少し詳しく解説します。

ゲーミングノートはコスパが良くないからおすすめしない

ゲーミングノートの値段が少し高いのは事実であり、コスパが良くないと言われます。

ミドルスペック以下のゲーミングノートでは

ゲーミングノートPCの値段

=同スペック帯のゲーミングデスクトップ本体の値段+モニターの値段

この程度に収まっていますから、さほどコスパが悪いとも言えません。

むしろゲーミングノートサイズにコンパクトになっている分、コスパは良いとも言えます

ただしハイスペック帯ではゲーミングノートの値段が飛躍的にアップするので、ハイスペックゲーミングノートのコスパが悪いのは間違いありません。

ゲーミングノートは排熱性が低いからおすすめしない

ゲーミングノートは本体サイズが小さいですから、排熱スペースが少なく、確かに排熱性が高くありません。

ゲーミングノートでは「デスクトップ用のCPUとGPU」を採用したゴリゴリのゲーミングPCが存在します。

それでも排熱できるケース設計にはなっているものの、排熱性は疑問です。

ゲーミングノート用に最適化されたCPUとグラフィックボードを採用したゲーミングノートもあります。

こちらは排熱や消費電力もゲーミングノート用に最適化されていますので、排熱問題は気にしなくても大丈夫。

つまり、デスクトップ用を搭載したゲーミングノートでは不安があるが、ゲーミングノート用に最適化されたパーツを採用していれば問題はないという事です。

ゲーミングノートは性能が低いからおすすめしない

上で挙げたように、デスクトップ用のCPUとグラフィックボードを採用したゲーミングノートPCがあります。

しかしデスクトップと同じCPUとグラフィックボードを採用していても、他のパーツ性能がデスクトップより低いため、ゲーミングノートPCでは性能が低くなります。

ゲーミングノート用に最適化したCPUとグラフィックボードも、性能をやや落としノート用に最適化しています。

ゲーミングノートは性能が低いことは「おすすめしない」とされる3つの中で一番大きな問題です。

性能がどれぐらい違うかは後述します。

ただしゲーミングノート用に最適化されたCPUやグラフィックボードでも十分にグラフィック性能が高いため、ミドルスペック以下ならさほど気にするほどでもありません。

ゲーミングノートとデスクトップの違い

ゲーミングノートとデスクトップゲーミングPCの違いを具体的な例で見ていきましょう。

ゲーミングノートとデスクトップゲーミングPCの違いは以下の2つ。

  • 性能の違い
  • 拡張性の違い

デスクトップと比較したゲーミングノートの性能・拡張性の違いは、人によってデメリットにもなります。

それぞれ具体的な例を挙げて詳しく見ていきましょう。

ゲーミングノートとデスクトップの性能の違い

ゲーミングノートとデスクトップの性能の違いを、CPUとグラフィックボードそれぞれで比較してみます。

ゲーミングノートとデスクトップのCPU比較
CPU Passmarkスコア 適用スペック デバイス
Core i7-9750H 13562 ミドル~ハイスペック ノート
Core i7-9700K 17194 ハイスペック デスクトップ
Core i7-9700 15942 ミドルスペック デスクトップ

ゲーミングノート、デスクトップゲーミングPCそれぞれの同スペック帯でよく適用されるCPUを抜粋し、性能スコアを比較しました。

ノート用のCore i7-9750Hは、デスクトップ用のCPU2機種に性能面でやや劣っている事がわかります。

ただしCore i7-9750Hはデスクトップ用CPUの2機種に比べ、TDP(熱設計電力)が半分以下となっているため、熱効率は圧倒的に良いです。

次にグラフィックボードの性能も見てみましょう。

ゲーミングノートとデスクトップのGPU比較
グラフィックボード 3DMarkスコア TDP
NVIDIA GeForce RTX 2070 9254 175W
NVIDIA GeForce RTX 2070 (Notebook) 7640 115W
NVIDIA GeForce RTX 2070 Max-Q 6971 80W

人気のグラフィックボード「NVIDIA GeForce RTX 2070」を例にゲーミングノート、デスクトップゲーミングPCそれぞれでの3DMarkスコア(グラフィック性能スコア)を比較しました。

上から順に「デスクトップ用GPUをデスクトップに搭載」「デスクトップ用GPUをゲーミングノートに搭載」「ノート最適化GPUをゲーミングノートに搭載」したものです。

ノート用に最適化されたグラフィックボードは、型式の語尾にMax-Qと付きます。

それぞれの3DMarkスコアを比較するとデスクトップが一番高く、Max-Q搭載のゲーミングノートが一番低いことがわかります。

ただしTDPは「GeForce RTX 2070 Max-Q」が一番低く、熱効率が良くなっています。

このように大差ではないものの、ゲーミングノートPCは同じCPU・グラフィックボードであってもデスクトップと比べ性能は低くなります

熱効率を考慮すると、やはりノート用に最適化されたCPU・グラフィックボードがベストであることと、デスクトップ用をゲーミングノートに搭載するパフォーマンス効率の悪さも見えてきます。

ゲーミングノートとデスクトップの拡張性(カスタマイズ性)の違い

ゲーミングノートとデスクトップは拡張性に大きな違いがあります。

  • ゲーミングノートの内部にはカスタムするスペースがない
  • ゲーミングノートはメモリ、ストレージ以外のカスタムがしにくい

ゲーミングノートPCの拡張性の問題は以上2点です。

それぞれ詳しく解説します。

ゲーミングノートの内部にはカスタムするスペースがない

ゲーミングノートの内部にはパーツがぎっしり詰まっていて、余分なスペースはありません。

そのためパーツの増設はメモリぐらいしかできず、交換が基本となります。

一方デスクトップではケースの横フタが簡単に外れ、内部もスカスカですから、パーツの増設もしやすいです。

ただし小型デスクトップではゲーミングノート同様にスペースがありません。

ゲーミングノートはメモリ、ストレージ以外のカスタムがしにくい

ゲーミングノートの裏側には、メモリ・ストレージ交換用のフタがあります。

フタを開けることで、メモリ・ストレージの交換は簡単にできます。
※機種によってフタがない場合があります。

メモリ・ストレージ以外のパーツを交換する場合は、ゲーミングノートPCのキーボード面を外す必要があり、かなり手間がかかります。

また、外す想定をされていないので爪が折れる可能性も高いです。(私は折った事があります…)

一方デスクトップは横フタを外すと全パーツが丸見えですし、全パーツの交換・増設が可能です。

このようにゲーミングノートPCは拡張性の低さが問題として挙げられますが、そもそもカスタマイズを前提にPCを買うのはコアユーザーぐらいでしょう。

「よくわからないしカスタマイズするつもりはない」という方は気にしなくて大丈夫です。

ゲーミングノートのメリット

ゲーミングノートのメリットは以下の4つです。

メリット

  • モニターを別で用意する必要がない
  • デスクトップのように広いスペースが必要ない
  • 持ち運びができるので外出先でも使える
  • デスクトップと比べ消費電力が少ない

ゲーミングノートPCのメリットは何といってもコンパクトさです。

デスクトップを置くスペースがない、外出先でも使いたいという目的があるならば、無理にデスクトップゲーミングPCを購入する必要はありません。

ライフスタイルに合わせ、使いやすい方を選べばOKです。

ゲーミングノートのメリットについて詳しく見ていきましょう。

ゲーミングノートはモニター出力も可能

ゲーミングノートはモニターを別途用意する必要はありませんが、モニターに出力する事は可能です。※機種によって不可なものもあります。

多くのゲーミングノートPCにはHDMIやDisplayport出力端子が搭載されているため、モニターと接続すれば大画面で使うこともできます。

外出先では備え付けのモニターで、自宅では大画面モニターに出力して疑似デスクトップとしてなど使い分けることもできます。

ゲーミングノートはスペースがいらない

ゲーミングノートPCの最も大きなメリットはスペースを取らない事です。

デスクトップは排熱スペースまで含めるとかなり広いスペースが必要で、部屋によってはデスクトップを置くスペースがない方もおられるでしょう。

ゲーミングノートは必要な時だけ開けば良いので、限られた部屋のスペースを確保できる事はとても重要です。

ゲーミングノートは持ち運びを想定すると便利

ゲーミングノートは出張先のホテル、外出先の空き時間など持ち運んで使うのに便利です。

持ち運びを想定した2kg以下の超軽量薄型モデルも発売されています。

軽量薄型のゲーミングノートでも性能抜群で値段も安いですから、コスパはとても良いです。

省スペースだけでなく、持ち運んで使う可能性があるなら、軽量薄型のゲーミングノートPCがおすすめです。

ゲーミングノートは消費電力が少なく、集合住宅でも問題ない

ゲーミングノートPCはデスクトップに比べ消費電力も少ないです。

集合住宅などブレーカーが飛びやすい環境では、デスクトップを快適に使うため家庭の電気契約を見直さなければいけない場合もあるほどです。

ゲーミングノートPCは消費電力が少ないですから、集合住宅でも快適に使えますし、電気代も安くなります。

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「ゲーミングノートをおすすめしない」は間違い

ゲーミングノートは急速な進化を遂げ、かつての「ゲーミングノートはおすすめしない・買わない方がいい」という論調は現在では間違いとなりました。

ゲーミングノートに批判的な意見は、かつて酷かった時代のノートPCの印象が8割以上だと思うんですよね。

あの当時は40万以上の価格なのに性能がロースペック以下といった酷いものであり、確かにゲーミングノートなんて買わない方がマシでした。

現行のゲーミングノートはとても軽量ながら、しっかりゲーミング性能を持っています。

価格も15万円~20万円でミドルスペックが購入できますから、デスクトップと大差はありません。

「カフェなど外出先での作業用を兼ねたい」
「仕事の出張先で使いたい」
「デスクトップを置くスペースを確保できない」

こういったライフスタイルをお持ちの方は、ゲーミングノートPCがおすすめですし、ゲーミングノートPCを選ぶ事は間違いではありません。

ゲーミングノートをおすすめしない理由まとめ

ゲーミングノートはおすすめしないと言われる理由について詳しく紹介してきました。

確かにゲーミングノートはデスクトップに比べるといくつかの点で劣っているのは事実ですから、ゲーミングノートでなければならない理由がない方ではデスクトップの方がおすすめです。

しかしゲーミングノートPCには持ち運びやスペースの確保といった「ゲーミングノートでなければならない理由」がありますから、あなたのライフスタイルにゲーミングノートが適するのであれば、迷うことなくゲーミングノートPCを選べば良いのです。

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  • この記事を書いた人
なおろぐ

ナオ

ゲーミングPCやPCデバイスを扱うブログ「なおろぐ」の管理人で、PCゲーム歴15年以上の30代です。最近はマルチでのクラフトゲームを主にプレイしており、ミドルスペックのデスクトップPCを使用しています。PC関連はどうしても数値が多くなりがちなので、具体的に何がどうできるかを表現することを心がけています。

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