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ゲーミングPC市場の現状と今後を、市場推移から分析した結果

2019年5月11日

この記事では、ゲーミングPC市場の現状と今後についてスポットを当ててみたいと思います。

今回のお話の根拠は、ここ数年の日本国内におけるゲーミングPC市場の傾向や、新たに発表されたPCゲームサービスなどから分析・予測するものです。

ゲーミングPC市場の今後を分析・予測することで

  • 今からゲーミングPCを買う意味はあるのか迷っている
  • ゲーミングPCは本当に買う価値があるのか悩んでいる
  • ゲーミングPCはオワコン化が近い気がするけど、どうなんだろう

こんな方々の疑問、不安が解消されると嬉しいです。

> ゲーミングPCとは?普通のパソコンとの違いと必要性

日本国内におけるゲーミングPC市場の現状

このグラフは、マーケットエンタープライズが発表している中古ゲーミングPCの販売量です。

グラフを確認すると2016年から2017年にかけて倍以上に飛躍しています。

中古ゲーミングPCが売れているということは、新品ゲーミングPCも当然売れています。

なぜここまでゲーミングPC市場が急激に成長しているのか、これは様々な要因が考えられますが

  • 元々日本のゲーミングPC市場が小さかった
  • eスポーツやYoutubeなどPCゲームが注目されるシーンが増えた
  • 日本の人々がソーシャルゲーム離れを起こし、魅力的なゲームを求め始めた

私はこれらが大きな要因だと考えています。

この3つの要因には連動性があり、

  1. 低確率ガチャに嫌気をさした日本の人々は、もっと魅力的なゲームを求めるようになってきた。
  2. eスポーツやYoutube配信によって、PUBGやフォートナイトなど面白そうに感じるPCゲームが増え、これまでPCゲームに注目しなかった人々の目に留まる状況ができた。
  3. 「自分も遊んでみたい」と思う人が増え、ゲーミングPCが日本国内で爆発的に売り上げを伸ばした結果、これまで市場規模が少なかったことから、ゲーミングPC市場が急成長という結果が出た。

これが日本国内における、ここ数年のゲーミングPC市場の流れではないでしょうか。

ゲーミングではない一般PCの国内市場は低下傾向

上グラフの右側はゲーミングではない一般PCの市場傾向です。

少しずつ伸びてはいるものの、ゲーミングPCと比べると緩やかです。

ここ15年でPCは凄まじい勢いで進化し、人々の生活に深く浸透しました。

今ではPCを使っていない企業はほぼ存在しませんし、公的機関でもPCを使用しています。

しかしここ数年スマホやタブレットの登場によって、一般の人々にはスマホやタブレットで十分という状況になっています。

インターネットの閲覧、動画視聴に加えSNSやLINEなどのコミュニケーションツールとしても便利なスマホ市場が特に大きくなり、スマホはかつてのPCのように1人1台の時代です。

人々がPCからスマホに移行し、各家庭でPCが使われることが無くなってきているので、かつてのような成長は失われているのです。

これは仕方のないことで、もし今後スマホに代わるツールが出現すれば、今度はスマホ市場が衰退し、新しいツールの時代になっていくのです。

今後ゲーミングPC市場はどうなっていくのか

Gaming PC Market Graph

出典:Newzoo

このグラフは、2018年に発表されたゲーミングPCの世界市場推移と今後の予想です。

グラフを見ると一見モバイルは伸びるが、PCやコンソール(家庭用ゲーム機)は衰退するように見えます。

しかしそういう意味ではなく、このグラフは割合ですから、「モバイル部門が更に成長し、2021年にはゲーム業界の収益の59%を占める」という意味です。

PCとコンソールについても、緩やかな成長を続けるが割合はモバイルに負けるというのが大方の予想のようです。

ゲーミングPCが今抱えている問題

ゲーミングPCの進化は今1つの問題を抱えています。

それは電源の問題で、ゲーミングPCに必ず必要なグラフィックボードは性能進化とコストダウンに成功している反面、どんどん使用電源量が増しています。

かつて400~500Wもあれば十分だった電源容量は、RTXシリーズでは700~800W必要な状態です。

これ以上増え続ければ、集合住宅でゲーミングPCを使うとすぐにブレーカーが飛んでしまうような事も考えられますから、ゲーミングPCの電源問題は差し迫った状況です。

量子コンピューターのゲーミングPCはリリースされるか

量子コンピューターというのは、現行のビットコンピューターとは全く違う仕組みのコンピューターで、その性能はビットコンピューターと比較にならないぐらい高性能です。

量子コンピューターが人々の生活に浸透すれば、時代がまた一つ変わると言っても過言ではなく、正直どんな世界になるか想像もできません。

紙の時代からPCの時代への進化より、遥かにすごい進化となることは間違いありません。

ただし量子コンピューターは未だ発展途上のシステムで、現状では絶対零度に保つ必要があったり、コストがかかりすぎるなど問題も多い、個人で使う時代はまだまだ先とも言われています。

そして「量子コンピューターは個人で使うには過剰性能」とも言われており、個人レベルで行う作業に量子コンピューターは必要にならないという意見もあるほどです。

とはいえ、他の技術進化によって映画で描かれるような世界が量子コンピューターで実現する可能性は否定できませんので、楽しみにしていましょう。

2019年現在では、量子コンピューターはインテルやマイクロソフト、Googleといった大手企業が自社に持ち、それをクラウド形式で利用するという形式を目指している段階です。

クラウドゲームサービスの展望

Appleから「Apple Arcade」が、Googleから「STADIA」というクラウド型のゲームサービスが発表されました。

残念ながら日本国内でのサービスは未発表なので、まずは海外でサービスが開始され、そのうちに日本でもサービスが開始されるかは不透明です。

クラウドサービスによるゲームプレイは、簡単に言えば

クラウド上に存在する超性能ゲーミングPCにインターネット接続し、自分が持っているスマホやPCなどの端末に表示する

といったサービスです。

これが実現すると、個人でゲーミングPCを所有する必要がなく、インターネット接続さえあればクラウド上のゲーミングPCにアクセスしてゲームが楽しめるようになります。

個人でゲーミングPCを持つ必要が無くなれば、グラフィックボードも不要になるので、電源の心配も解消されますし、高額なゲーミングPCを買い替えていく必要もなくなります。

しかしクラウドサービスにも問題はあり、最も大きな問題はインターネット接続による遅延です。

今のインターネットは、距離が離れていたり、無線接続をすると同じ屋根の下でも遅延が発生するほど弱いものです。

これが遠く離れたクラウド上のゲーミングPCに接続し、高解像度の膨大な画面データが遅延なしで取得できるのか私は疑問です。

今後インターネット回線も変わっていくのか、クラウドサービスは失敗に終わるのか、注意深く見ていく必要があります。

ゲーミングPCはいずれ衰退するかもしれないが、まだまだ先の話

量子コンピューターにしろ、クラウドサービスにしろ今後2~3年でゲーミングPCがいらなくなる事はなさそうです。

一番近いクラウドサービスですら日本でのサービス開始時期が未定のため、特に日本国内においてはもっと先かもしれません。

グラフィックボードの低電力化に成功する可能性もあります。

以上のことから、

  • ゲーミングPCが近い将来オワコンになって、今買うと損をする
  • ゲーミングPCは買う価値があるのか不安

このような心配は当分する必要はなさそうです。

まとめ:ゲーミングPC市場の衰退は大きな変革が起きてから

これまでの日本国内におけるゲーミングPC市場の推移と、今後の展望予想について紹介しました。

ゲーミングPCが急激に衰退するためには、今あるゲーミングPCが一斉にオワコン化するような大変革が必要ですから、そういう変化は当面なさそうです。

むしろ今後も日本国内ではゲーミングPCの市場は拡大するんじゃないかと思っていて、PC版で人気が出たタイトルがPS4など家庭用ゲーム機に移植されるような形になるんじゃないでしょうか。

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ナオ

ゲーミングPC情報サイト「naolog」の管理人です。学生時代から自作ゲーミングPCを趣味にし、初めてプレイしたオンラインゲームは"ウルティマオンライン"です。MODを導入して"Cities: Skylines"や"スカイリム"、スポーツゲームなどで遊んでいます。アイコンは手持ちのゲーミングPCを利用してAIにて作成したもので、残念ながら管理人の外見とは関係ありません。

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