raytrek MXのレビューをしていきます。
raytrek MXはゲーミングPCではなく、クリエイターPCの位置づけです。
イラスト制作や動画編集に適したクリエイターPCですが、「Core i7-9700」と「GeForce GTX 1650 4GB」を搭載しているので、PCゲームもプレイ可能です。
PCゲームがプレイできるPCでは価格が安いので、クリエイター使用をしつつ、PCゲームをプレイしたい方におすすめです。
ここではraytrek MXにどの程度のゲーミング性能があるのか検証していきます。
レビュー項目
- 外観:サイズ、入出力ポート、排気口の位置など
- スペック検証:ベンチマークソフトによる検証
- 総評:性能、価格からコスパの良さ、おすすめ度を決定
このモデルは販売を終了しました。
この記事で紹介するモデルが更にパワーアップした後継機種がリリースされています。
raytrek MXの外観構造
raytrek MXの外観・内部構造の特徴は以下の4点。
- ミニタワーなので高さがない
- 入出力ポートは前面と背面に多数
- 光学ドライブ(DVD)あり
- Wi-Fi・Bluetoothは非搭載(カスタマイズ注文で追加可能)
raytrek MXはミニタワーのデスクトップPCですので、フルタワーの2/3程度しか高さがありません。
幅や奥行きはフルタワーと変わりませんので、省スペースにはなりません。
入出力ポートは前面・背面に多数あるので、USBメモリなどちょっとしたものは前面に、挿しっぱなしにする機器は背面に接続すると良いでしょう。
デスクトップPCのため有線でのインターネット接続を前提としていますが、注文時のカスタマイズによりWi-Fiを搭載して購入することもできます。
またraytrek MXには光学ドライブが搭載されており、画像素材集やDTMに使用するプラグインといったメディア提供されるケースの多いものにも対応ができるため、クリエイターには嬉しい要素の1つです。
raytrek MXの正面
本体サイズは「190(幅)×420(奥行き)×360(高さ) mm」
排気口は本体左側と背面のみで、高さが低いケースです。
机の上にフルタワーを置くとかなり圧迫感があるので、机の上に置くには良いサイズです。
光学ディスクドライブにDVDスーパーマルチドライブが標準搭載されているので、DVDへの書き出しなども可能です。
ブルーレイドライブが欲しい方はカスタマイズで追加する必要があります。
前面には以下の入出力ポートがあります。
- USB3.0 ×2
- イヤホン
- マイク
前面のUSBポートは2つしかないので、USBメモリやスマホの接続など頻繁に抜き差しする機器に使うのがおすすめです。
raytrek MXと同じケースを採用した通常PCを所有していますが、USBポートの位置が座った状態で目線の少し下程度にくるので、とても使いやすいです。
ライトニングケーブルやUSBメモリの接続に頻繁に使用しています。
raytrek MXの背面
raytrek MXの背面には多数の入出力端子、排気口があります。
背面はできるだけ壁から離して設置しましょう。
サイドパネルを外す際のネジも本体背面にあります。
raytrek MXの背面には以下のポートが搭載されています。
- USB 3.1 Gen1(Type A)×4
- USB 3.1 Gen1(Type C)×1
- マウス/キーボード用接続ポート
- 有線LANケーブル接続
- スピーカー出力
上部にはHDMIとD-DVIの接続も見えますが、raytrek MXではグラフィックボードからモニター出力するため使いませんのでフタがされています。
ここに接続してしまい、モニターが表示されないトラブルもよくありますので注意しましょう。
外部出力は下方にあるグラフィックボードに接続する必要があります。
- DVI-D ×1
- HDMI ×1
- Displayport ×1
これらを同時に接続(DVI-DとHDMIなど)することで、マルチディスプレイで使用することもできます。
raytrek MXの内部
raytrek MXのサイドパネルを外した内部構造です。
ミニタワーケースなので、内部はかなり詰まった印象です。
ただスリムケースほど狭くはないので、ストレージの増設スペースは確保されています。
カスタマイズでもほぼ問題ありませんが、グラフィックボード交換の際はサイズ確認したほうが良いでしょう。
raytrek MXのベンチマーク実測値
raytrek MXを様々なベンチマークソフトで実測値計測してみました。
- 3DMARK:グラフィック性能計測
- VRMARK:VR性能計測
- PCMARK:PCの総合性能
- FF14:FF14がどんな環境で動作できるか
- FF15:高負荷PCゲームがどの環境で動作するか
- DQ10:要求スペックの低いドラクエ10でどんな性能を発揮するか
それぞれのベンチマークは以上の内容の目安となります。
raytrek MXの3DMarkベンチマークスコア
raytrek MXの3DMark TimeSpyでのベンチマーク計測結果は3681でした。
raytrek MXはゲーミングPCではありませんので、他のゲーミングPCと比べるとスコアは低いです。
グラフィックボードが搭載されているため、一般PCよりはスコアが高く、ゲーミングPCと一般PCの間のスコアだという事がわかります。
raytrek MXの3DMarkベンチマークスコアを他スペックのゲーミングPCと比較したグラフです。
最新のゲーミングPC、ゲーミングノートPCよりは性能が劣りますが、1~2年前のゲーミングPC相当のスペックはあるようです。
実際に私が所有するGTX1060搭載のゲーミングPCとほぼ変わらないスコアでした。
全てのゲームで最高解像度とはいきませんが、標準画像で楽しむ分にはPCゲームも問題なく遊べるでしょう。
FF14、フォートナイト、PUBG、APEXなどオンライン対戦ゲームもプレイなスコアです。
raytrek MXのVRMarkベンチマークスコア
raytrek MXのVRMarkでのベンチマーク計測結果は5400でした。
VRMarkはVRゲームがプレイできるかどうか調査するベンチマークソフトです。
VRMarkによるVRゲームプレイ可否の判断基準は5000であり、VRMarkのスコアが5000以上ならVRゲームプレイ可能な「VR Ready」の扱いとなります。
raytrek MXは5400ですので、VRゲームもプレイ可能な性能です。
ただしかなりギリギリですので、ゲームによっては動作が重くなったり停止するなどエラーが生じる可能性もゼロではありません。
raytrek MXのPCMarkベンチマークスコア
PCMarkは一般的なPCアプリケーションを実行する上でのパフォーマンスを計測するベンチマークソフトです。
PCアプリケーションとは、「ネットサーフィン・オフィスソフト・動画視聴」などを指し、それぞれのスコアが表記されています。
PCMarkのスコアは5797であり、一般PCを大きく上回る性能を持っていることがわかります。
興味深いのは、3DMarkでスコアが負けていた最新ゲーミングノートPCよりスコアが高い点です。
つまり「ゲーミング性能は負けるが、一般的なPC用途では勝っている」という事です。
raytrek MXのファイナルファンタジー14ベンチマークスコア
raytrek MXにてFF14漆黒のヴィランズVerのベンチマークスコアは9354で非常に快適でした。
計測条件はDirectx11の最高解像度でフルスクリーンモードです。
FF14はMMORPGの中でも高いグラフィックを誇るゲームであり、FF14が快適に動作するなら他のMMORPGも快適に動作します。
raytrek MXでは、今後のアップデートも含めFF14が快適にプレイできるでしょう。
raytrek MXのファイナルファンタジー15ベンチマークスコア
raytrek MXにてFF15のベンチマークスコアは5045で、やや快適の評価でした。
計測条件は標準品質のフルスクリーンモードです。
今からFF15のためにゲーミングPCを購入する方は少ないと思いますが、FF15のPC版はその要求スペックのあまりの高さからネタにされるほど。
一方でFF15のベンチマークソフトで高いスコアが出れば、他のPCゲームのほとんどで快適にプレイできると考えられます。
PC版FF15の高品質設定は非常に負荷が高いため、MODを使ったPCゲームプレイができるかどうかの目安にもなります。
FF15のベンチマークでは、最高品質設定にした場合「普通」の評価でした。
標準品質でも「やや快適」ですから、やはりゲーミングPCではないことが理由でしょう。
FF15は前述したように要求スペックがとても高いゲームなので、この評価ならMODの使用は厳しいものの、PCゲームは基本すべてプレイできると考えて良いでしょう。
raytrek MXのドラゴンクエスト10ベンチマークスコア
ドラクエ10はゲーミングPCではない通常PCでもプレイできるぐらい軽いゲームです。
ここまでのベンチマーク結果で高い評価を得られたraytrek MXでは、当然最高品質で快適にプレイができます。
混雑した町や激戦の戦闘でもしっかり動作するでしょう。
raytrek MXのレビュー総評
raytrek MXのレビューを紹介しました。
raytrek MXはクリエイターPCであり、ゲーミングPCではありません。
しかし検証によりゲーミング性能も高い水準で備えていることがわかりました。
できること
- すべてのMMORPG、FPSを含むPCゲームの快適プレイ
- 動画編集やイラスト作成などクリエイター作業
- 一般的なPCアプリケーションがとても快適
できないこと
- テクスチャ系MODを超大量に使ったPCゲームプレイ
- 高解像度ゲームのライブ配信
raytrek MXでできること、できない事を簡単にまとめると以上の通りです。
テクスチャ系MODを超大量に導入するには、GPUを複数搭載するなど限られたデスクトップPCにしかできません。
これを実現したい方は一部でしょうから、ほとんどできない事はないと考えても良いです。
raytrek MXはクリエイターの方にはもちろんおすすめですが、「普段使い+カジュアルにPCゲームを楽しみたい」という方におすすめです。
ゲーミングPC初心者にも丁度良いスペックですね。
このモデルは販売を終了しました。
この記事で紹介するモデルが更にパワーアップした後継機種がリリースされています。