ゲーミングPCの電気代について詳しく解説していきます。
ゲーミングPCは消費電力が大きなCPUとグラフィックボードのため、一般パソコンより電気代が高くなります。
とはいえ、1か月あたり1万円以上になるわけではありません。
ここではゲーミングPCの消費電力から電気代を計算する方法と、電源ユニット容量ごとの1カ月・1年にかかる電気代を紹介します。
ゲーミングPCの電気代と電源容量の考え方
グラフィックボード | ワット数 |
GTX1050(Ti含)、GTX1060、GTX1660(Ti含) | 400W |
RTX2060、RTX2070、RTX2080 | 700W |
RTX2080Ti | 750W |
ゲーミングPCに必要な電源容量(ワット数)は、グラフィックボードで考えるとわかりやすいです。
上の表を見てわかるように、GTXシリーズのグラフィックボードなら400Wが適正かつ確実です。
RTXシリーズは必要電気量が多いので、通常のRTXシリーズなら700Wが適正かつ確実。
最高位のRTX2080 Tiだけは750W必要になります。
グラフィックボードは進化とともにコストダウンと性能アップに成功している反面、使用元気量はどんどん増加しています。
これはグラフィックボードの性能がアップすることで、表現できるグラフィックが向上すること。
つまり使用メモリがどんどん増えているので避けられない症状です。
これは量子コンピュータにでもならない限り改善されません。
現段階ではゲーミングPCを使用する上でどうしようもない事ですから、各グラフィックボードに対応するワット数の電源ユニットを使用するしかありません。
グラフィックボードの消費電力傾向
AppleやGoogleがクラウド上でのゲームサービスを発表しました。
「Apple Arcade」や「STADIA」といったストリーミングゲームサービスです。
これらは簡単に言うと、「インターネット上のゲーミングPCにネットワーク接続してゲームをプレイするサービス」です。
つまり一般ユーザー目線で言えば、インターネット回線さえあれば、スペック問わずどんな端末からでも最新ゲームがプレイ可能となるサービスです。
まだまだインターネット接続による遅延や、日本でのサービス開始は未発表なことから、実用は少し先の未来かもしれませんし、それらのサービスが断念されるかもしれません。
ただこれらのサービスが主流になれば、各々がグラフィックボードを用意する必要もなくなりますから、必要な電気量も格段に下がるかもしれませんね。
ゲーミングPCの電源ワット数や型番を確認する方法
お手持ちのゲーミングPCの電源ユニットのワット数を調べるには
- ゲーミングPC購入時の仕様明細書を確認する(メーカー品のみ)
- PCのケースを開け、電源ユニットに張り付けてある仕様ステッカーを確認する
この2つしか方法がありません。
電源ユニットはWindowsのシステムで管理しているものではありませんから、システム構成などから確認することはできません。
これは私のゲーミングPCの電源ユニットですが、このように電源ユニット本体にメーカーや品番、ワット数など全て記載したステッカーが貼ってあります。
グラフィックボードのアップグレード交換などでは、電源容量が不足する可能性もありますから、必ず使用しているゲーミングPCの電源ユニットのワット数を確認しましょう。
ゲーミングPCの電気代をワット数から計算する
ゲーミングPCの電気代をワット数から計算してみましょう。
500W電源を1日5時間使用した場合
1日あたり:0.5kWh(500W)× 27円 × 5h = 67.5円
1か月あたり:67.5円 × 30日 = 2,025円
800W電源を1日5時間使用した場合
1日あたり:0.8kWh(800W)× 27円 × 5h = 108円
1か月あたり:108円 × 30日 = 3,240円
この計算は「全国家庭電気製品公正取引協議会」の資料に基づいた電気料金で計算したものです。
また、消費電力は変動するためはっきりした金額は計算できませんが、ここでは「常時消費電力だった場合」で計算していますので、ここでの計算よりかなり安くなることが想定されます。
ゲーミングPCと一般パソコンの電気代を比較
一般パソコン(100W)の電気代 | ゲーミングPC(500W)の電気代 | ゲーミングPC(800W)の電気代 | |
1時間あたり | 3円 | 14円 | 21円 |
1か月あたり(1日5時間) | 450円 | 2,025円 | 3,240円 |
1年あたり(1日5時間) | 5,400円 | 24,300円 | 38,880円 |
ゲーミングPCと一般パソコンの電気代を比較しました。
ノートパソコンの場合は消費電力がデスクトップの約1/4ですから、電気代も約1/4と考えてください。
一般パソコンと比べワット数が大きく、それに合わせて電気代も上昇します。
この電気代は10畳用クーラーを1時間使用した時の電気代とほぼ同額です。
ゲーミングPCの電気代節約術
一般的なパソコンはともかく、ゲームパソコンは1日1時間以上使う時が頻繁にあると思います。
そうなると、少しでも節約したくなるでしょう。
最も効果の高い方法は、電化製品でもよく聞く『非使用時に電源プラグを抜いておく』という方法が、パソコンでも有効です。
一般的なパソコンでも同じ方法で節約できますから、使わない時は電源プラグを抜くようにクセをつけましょう。
ゲーミングPCの電気代まとめ
ゲーミングPCの電気代について詳しく紹介しました。
ゲーミングPCの電気代が気になっていた方は、思ったよりかからないなという印象を持たれた方も少なくないでしょう。
ここで計算した電気代よりは各段に安くなるはずなので、実際は更に安く感じるかと思います。