ゲーミングPCの基礎知識をまとめています。
これからゲーミングPCを購入するために必要な情報や、快適に利用していくための内容です。
ゲーミングPCとは
ゲーミングPCとは「グラフィック性能の高いパソコン」のことです。
普通のパソコンとの違いはグラフィックボードを搭載し、それに伴いマザーボード・CPU・メモリなども高性能パーツが採用されている点です。
そのためパソコンとして総合スペックが高まるので、ゲーミングPCは高性能パソコンであると言われています。
ゲーミングPCはゲーム以外にもイラスト制作・漫画制作・動画編集・ビジネス用途でもその性能を発揮します。
ゲーミングPCに関する5ch(旧2ch)での話題
5ch(旧2ch)の住人はパソコン関連にとても詳しいので、ここでの情報はとても参考になります。
購入時期やスペック、どれぐらいの値段のパソコンを買えば良いか参考になりそうな記事を以下でまとめています。
ゲーミングPCのパーツ構成
- グラフィックボード
- CPU
- メモリ
- ストレージ(SSD/HDD)
- 電源ユニット
- マザーボード
ゲーミングPCを構成する主なパーツは以上の通りです。
グラフィックボードとCPUが性能に最も大きな影響を与えるパーツで、この性能によって価格も決まります。
この2つのパーツの性能によって必要な電源容量も変化するので、電源ユニットもグラフィックボードとCPUに依存します。
メモリ・ストレージ・マザーボードはゲーミングPCに限らず全てのパソコンに必要なパーツです。
グラフィックボード(GPU)
グラフィックボードは3Dグラフィック描写を専門に担うパーツで、ゲーミングPCにおいて最も重要なものです。
グラフィックボードの性能は、そのパソコンのゲーミング性能に直結します。
作成した動画のエンコード処理時間の短縮や、イラストやマンガ制作ソフトにも影響します。
最新のグラフィックボードは内臓メモリにより動作処理を補助することで、パソコンへの負荷を軽減し、高解像度でもフレームレート低下をするものもあります。
ゲーミングPCを選ぶ際はまずグラフィックボードから選ぶことで、膨大なラインナップをかなり厳選できます。
グラボなしのゲーミングPCとは
グラボのないゲーミングPCは、既に所持しているグラフィックボードを載せ替えるためのものです。
大前提としてグラボのないパソコンはゲーミングPCとは呼ばず、普通のパソコンです。
高性能な普通のパソコンに手持ちのグラフィックボードを載せ替えることで、グラボ分の費用を浮かせる方法です。
グラボ分の電源容量や載せ替え作業が必要なので、初心者にはおすすめしません。
> ゲーミングPCの買い替え向け!グラボなしハイスペックBTOパソコン
CPU
CPUはゲームにおける動作処理すべてを担う重要なパーツです。
キャラクターの動作、ゲーム内処理、オブジェクトへのアクションなどすべての動作処理はCPUで行われます。
CPUはゲームだけでなく、パソコンの動作処理すべてを担うため、普段使いにおいても重要なものです。
CPUには「Intel Core」と「AMD Ryzen」の2種類が存在し、どちらもCPUですが構造が全く異なります。
AMD Ryzenは価格が安く、マルチタスクに優れています。
Intel Coreは価格がAMDより高いですが、ゲーミング性能はIntel Coreの方が大きく優れています。
メモリ
メモリはCPUが処理した情報を一時的に記憶するパーツです。
メモリ容量が多いほどCPUの負担を軽減でき、スムーズな動作処理を行えます。
メモリの容量は特に複数の動作を同時に行うときに影響が大きく、ゲームをしながら動画を撮影したり、ソフトウェアを動作しながら作業を行うなどで重要です。
よくメモリは作業台に例えられ、容量は広さに例えられます。
広い作業台なら一度に行える作業が多くなるという意味です。
ストレージ(SSD/HDD)
ストレージはパソコンのデータ保存領域で、OSを含むすべてはストレージに保存されます。
ストレージにはSSDとHDDが存在し、SSDは半導体素子メモリを使ったもの、HDDはハードディスクを使ったもので構造が全く異なります。
SSDの方が速度が圧倒的に早く発熱量が少ないこと、寿命も長いため現在すべてのパソコンではSSDが主流です。
SSDにはM.2 SSD(NVMe接続)とSATA SSDの2種類があり、M.2 SSD(NVMe接続)の方が高速なデータ転送を行えるため、ゲーミングPCはM.2 SSD(NVMe接続)が主流になっています。
メインストレージにM.2 SSD(NVMe接続)を、サブストレージにSATA SSD/HDDを搭載し、音楽・写真・動画などの容量が大きな保存データをサブストレージに保存するのがおすすめです。
光学ドライブ
ゲーミングPCに光学ドライブは必要ありません。
現在PCゲームはダウンロード購入が主流で、パッケージ販売されていないタイトルの方が多いためです。
DVDやBlu-rayの再生や書き込みが必要な場合は、カスタマイズによって光学ディスクドライブを増設できます。
電源ユニット
電源ユニットはパソコン全体に電気を供給するパーツです。
電源ユニットは「電源容量」と「規格」が大きな特徴で、ゲーミングPCのパーツ構成によって必要な電源容量が異なります。
エントリークラスでは500~600Wで十分ですが、ミドルスペックでは650~800W程度が、ハイエンドは750~1200Wが使用されます。
規格は電源変換率を表すもので、80%以上の電源変化率を保証する規格を「80PLUS」と呼びます。
80PLUS規格にもGOLD・BLONZEなど種類があり、それぞれ変換率の高さがことなります。
変換されなかった電気は熱へと変わり無駄になってしまうため、ゲーミングPCでは電源効率の高い電源ユニットがおすすめです。
マザーボード
マザーボードは構成するパーツすべてを取り付ける基盤です。
マザーボードによって取り付けられるパーツが決まっているので、PC性能に大きな影響を与えます。
BTOパソコンではマザーボードは予め決められているものが多いため、マザーボードから選ぶ機会は少ないでしょう。
カスタマイズ性の高いBTOパソコンメーカーからマザーボードから選択することもできます。
OS(Windows・Mac)
ゲーミングPCのOSはWindows10しか選択肢がありません。
Windows7、8はサポートが終了したOSであるため、ゲームが正常に動作しない場合があります。
Macは一部ゲームタイトルで対応しているものの、90%以上のゲームはMacでの動作を推奨していないため、ゲーミングPCでは選ばれません。
ゲーミングPCはどこで買うべき?購入と値段
ゲーミングPCはBTOパソコンショップで購入するのがおすすめです。
BTOパソコンショップでは受注生産が基本のため価格が安く、ラインナップが豊富です。
自分が何をしたいかによって必要な性能にカスタマイズして注文することもできます。
逆に最も購入してはいけないお店は家電量販店で、無駄なソフトがインストールされた上で価格が高く、専門知識をもったスタッフも在籍していないためです。
ゲーミングPCのセール情報
ゲーミングPCを販売するBTOパソコンショップでは、常時セールが開催されています。
最もセールがお得になる時期は3月・8月・12月ですが、パソコンはパーツの入れ替わりが激しいため、セールを待つより「いま一番お得に買うにはどうすれば良いか」程度に考えるのがおすすめです。
セールにこだわりすぎると損をしてしまう可能性もあるので注意しましょう。
ゲーミングPCのセット一式にかかる値段
- エントリークラス:~¥120,000
- ミドルスペック:~¥250,000
ゲーミングPC一式にかかる値段の目安は以上の通りです。
ゲーミングPC本体のほか、モニター・マウス・マウスパッド・キーボード・スピーカー(ヘッドホン)・コントローラーを含めた値段で、2021年5月時点のものです。
エントリークラスは安いですが、性能も低いのでゲームによって最高環境でプレイできず、パーツ進化によるスペック不足となる性能寿命が短いです。
ミドルスペックはエントリークラスより遥かに高い性能を備えるため、価格は高いですが性能寿命も長く、コスパが良いスペックです。
ゲーミングPC一式を揃えるのに必要なもの、値段は以下記事で詳細に解説しています。
ゲーミングPCは分割払い購入がお得
ゲーミングPCの購入は分割払いでの支払いがお得で、BTOパソコンショップなら月々3,000円~の分割払いでも金利手数料が無料です。
BTOパソコンショップ側もゲーミングPCが高いことを認識しており、20~30万円の一括購入はユーザーに厳しいので、分割払いでも一括払いでも総支払額が変わらないよう、BTOパソコンショップ側で分割金利を負担してくれるキャンペーンを行っています。
> ゲーミングPCの分割購入(ローン)について【手数料無料】
ゲーミングPC購入時のカスタマイズ
BTOパソコンショップは受注生産が基本のため、購入時にパーツの変更や追加を行うカスタマイズが可能です。
カスタマイズできる内容はモデルによって異なりますが、実際にカスタマイズして購入した際の例を下の記事で紹介しています。
PCゲームソフトの買い方
PCゲームソフトはダウンロード購入が基本で、店舗での販売店はほとんどされていません。
PCゲームの購入はsteamストアが最も主流で、頻繁にセールも開催されているので、ダウンロード購入といっても同タイトルのPS5版より安く購入できます。
steam以外にもたくさんのPCゲームストアがあり、それぞれ下の記事で詳しく解説しています。
> PCゲームの買い方と販売店一覧【コンビニ・プリペイド含む支払い方法も】
ゲーミングPCの置き場所と使用環境
ゲーミングPCの使用環境は寿命に直結します。
置き場所が特に重要で、ゲーミングPCに設定された排気・吸気口を塞ぐように壁にベタ付けしてしまうと、ケース内部の冷却ができなくなり、最悪の場合故障します。
ゲーミングPCがとても高額なので、置き場所や使用環境に注意してできるだけ長く使いたいものです。
ゲーミングPCの初期設定(買ったらやること)
- Windowsの設定
- Windowsのアップデート
- グラフィックボードの設定
- セキュリティソフトのインストール
ゲーミングPCを購入したら、最低限以上4つの初期設定を行いましょう。
それぞれのやり方は以下の記事を参照ください。
> 【初期設定】ゲーミングPCが届いたら最初にやることは4つ
ゲーミングPCにセキュリティソフトは必要か
Windowsにはとても優秀なセキュリティ「WIndows Difender」が最初から入っています。
Windowsアップデートさえ行えば、セキュリティソフトを新たに購入する必要はありません。
ただし海外サイトを閲覧したり、海外サイトからツールやMODデータをダウンロードする場合はWIndows Difenderだけで防ぐことは難しいので、ゲームの動作が重くならないセキュリティソフトを導入しましょう。
入れておきたいおすすめ無料ソフト
ゲーミングPCを購入したら無料の便利なソフトをインストールしておくのがおすすめです。
「Gmail」「GeForce Experience」「Steam」の3つをインストールしておけば基本は問題ありませんが、IDやパスワードをメモしておくソフトやボイスチャットをするソフトなど、必要に応じて導入しましょう。
> ゲーミングPCを買ったら入れておきたいおすすめ無料ソフト
ゲーミングPCにOfficeは付属しているか
ゲーミングPCは高性能なパソコンですが、Officeソフトは付属していません。
※極稀にキャンペーンなどで付属することはあるようです。
ただしGoogleのサービスを利用すれば、Microsoft Officeとも互換性のあるものが無料で利用できます。
> ゲーミングPCにオフィスは入ってる?入ってないけど無料で使えます
ゲーミングPCのインターネット接続は有線が主流
ゲーミングPCのインターネット接続は有線が主流で、これは有線の方が安定した接続を維持できるためです。
無線接続がダメなわけではありませんが、突然切断されたり、重くなることがあります。
ゲーミングPCの有線接続方法や、ルーターと自室が遠いときの対処法などを以下の記事で解説しています。
> ゲーミングPCは有線接続じゃないとダメ?有線接続を詳しく解説
デスクトップPCを無線LAN(Wi-Fi)で接続する方法
どうしても有線接続できない場合は、デスクトップPCでも無線LAN接続できます。
デスクトップゲーミングPCは無線LANが内蔵されていないものがほとんどなので、無線LANレシーバーが必要になります。
ゲーミングノートPCは無線LANが内蔵されていることが多いです。
> デスクトップゲーミングPCを無線LAN(Wi-Fi)接続する方法
ゲーミングPCの埃対策とメンテナンス
ゲーミングPCは埃が天敵で、埃対策を行わないと寿命が縮まります。
ちょっとした埃対策を行うだけで長く快適に利用できるようになります。
ゲーミングPCの掃除方法
ゲーミングPCは半年に1回ほどケースを開けて掃除するのがおすすめです。
埃対策をしていても内部に埃が溜まってしまい、故障の原因となります。
初心者でもできるメンテナンス方法
上で紹介した埃対策や掃除以外にも、大切なデータのバックアップなど、システム的に行えるメンテナンスを行いましょう。
> ゲーミングPC初心者でも簡単!個人でできる最善のメンテナンス
ゲーミングPCの熱対策
ゲーミングPCパーツの熱が上がりすぎると、突然電源がシャットダウンしたり、故障の原因になります。
PCケース内部の熱が上がりすぎないよう対策を行いましょう。
> ゲーミングPCの電源が熱で落ちてしまう対処法|後からできる熱対策
ゲーミングPCを買取してほしいときは
ゲーミングPCを売りたいときは、BTOパソコンショップの買取サービスがおすすめです。
ハードオフのような大手買取業者は専門知識をもったスタッフがおらず、買取価格がとても低いためです。
ヤフオクやメルカリでも高く売ることができますが、PCの知識がないと後でトラブルになることもあるので注意が必要です。
> ゲーミングPCの買取依頼は、必ず相場を調べてからするべき理由
ゲーミングPCを買い替えるときの準備
ゲーミングPCを買い替えるときは、必ずバックアップを行いましょう。
事前にバックアップをしておけば、インストールしているソフトや購入したツール、ゲームのセーブデータなどそのまま新しいパソコンで使用できます。
> データ消失で後悔しない!ゲーミングPCを買い替え時に必ずやること
ゲーミングPCを修理に出すときの準備
ゲーミングPCの修理は、必ず購入したBTOパソコンショップへ依頼しましょう。
他のパソコン修理店では割高で、時間がかかる場合があるためです。
> ゲーミングPCの修理ガイド|修理依頼前にデータを救出せよ!
引っ越し時のゲーミングPCの準備は?
ゲーミングPCは精密機械なので、衝撃により破損する恐れがあります。
引っ越し時には必ず確実な梱包が必要ですが、購入時に配送された箱や緩衝材を保管しておけば、そのまま利用できます。
> ゲーミングPCは引っ越しで「どの程度の梱包」をすれば良いのか
ゲーミングPCのよくある質問
ゲーミングPCの寿命はどれぐらい?
- エントリークラス:3年
- ミドルスペック:5~7年
- ハイエンド:10年
ゲーミングPCの寿命年数目安は以上の通りです。
エントリークラスは価格が最も安いですが、早い段階で性能不足に陥り、最新ゲームが快適な環境でプレイできなくなります。
ミドルスペックは5~7年、またはそれ以上快適な環境でPCゲームをプレイでき、寿命が長く価格もそこそこです。
コスパの観点からはミドルスペックが一番おすすめと言えます。
ハイエンドゲーミングPCはPCゲームを快適な環境でプレイする観点では10年も余裕ですが、ハイエンドゲーミングPC購入者は常に最上級の環境を求めるユーザーが多いので、もっと早い段階で買い換える傾向にあります。
ゲーミングPCの電気代はいくら?
月々の電気代目安
- ミドルスペック:約2,000円/月
- ハイスペック:約3,000円/月
ゲーミングPCの電気代の目安です。
あくまで目安であり、ゲーミングPCの電源は負荷に応じて電源供給料を変動するので、使い方によっても変わります。
電気代の詳しい計算方法などは以下の記事で解説しています。
> ゲーミングPCの電気代はどれぐらいか|消費電力とワット数
PS5とゲーミングPCどちらを買うか迷っている
PS5がおすすめ
ゲームが遊べれば他はいらない
PS5で発売されるタイトルで満足できる
MODはよくわからない、使う予定がない
ゲーミングPCがおすすめ
ゲーム以外にもパソコンとして使いたい
規制に縛られないゲームをプレイしたい
MODを使ってゲームを遊びたい
eスポーツ、動画投稿や配信の予定がある
PS5でしか発売されていないゲームもありますし、カジュアルにゲームをしたい時は家庭用ゲーム機の方が便利です。
ゲーミングPCでマイニングは稼げる?
少しは稼げます。
マイニングで稼げるかどうかは、稼げる金額がゲーミングPCを動作する電気代より高くなければいけません。
そのため仮想通貨の価格によって稼げるかどうかも変わってきます。
> ゲーミングPCでの仮想通貨マイニングは稼げる?いくら儲かる?
中古ゲーミングPCは買っても大丈夫?
中古ゲーミングPCはおすすめしません。
中古ゲーミングPCに使われている古いパーツは現行モデルのパーツよりコスパが悪いこと、消耗品であるPCパーツがどれだけの時間使われたかが不明確なためです。
購入時の価格は確かに新品より安いですが、すぐ壊れるリスクがあることや、値段に相応しいパーツが搭載されていないことを考えるとリスクの方が大きいのです。
どうしても中古にこだわるならBTOパソコンメーカーの中古のみおすすめで、ヤフオクやメルカリでの購入は粗悪品の多さから絶対に避けるべきです。
ゲーミングはレンタルもあり?
ゲーミングPCはレンタルできますが、個人でのレンタルは購入より割高です。
ゲーミングPCレンタルはゲーム大会やイベントなど、短期間で複数のゲーミングPCが必要な状況を想定しています。
ゲーミングPCを1週間のイベントのために10台買えば膨大な金額になりますが、レンタルでは購入するより大幅に安くゲーミングPCが用意できるわけです。
一方個人では1台しかレンタルしないと思いますし、短期間ではなく長期的にレンタルすることになるでしょう。
長期的なレンタルは新品を分割払いで購入するより高額になるため、個人でレンタルするなら買ってしまった方が圧倒的にお得です。